上毛電鉄の車両たち

上毛電鉄は中央前橋〜西桐生間25.4kmを結ぶ鉄道で、22の駅があります。

途中の赤城駅で東武桐生線と接続(連絡用線路も設置)していますが、車両の直接乗り入れなどは現在はありません。

この他、中央前橋・西桐生ではJRと徒歩連絡が可能となっています。

 

車両は700系2連8本とデハ101号、それにバラストホッパー車ホキ1型2両の19両がありますが、通常は700系のみが使用されています。(この他、デハ104号の廃車体が大胡駅の留置線にありますが、走行は出来ません。)

 

<700系>

デハ712+クハ722:中間電動車を先頭車化したタイプ。

デハ714+クハ724:原形先頭車を電装(電動車化)したタイプ。

 

2000年から本格的に使用されている車両で、元は京王井の頭線の3000系です。種車となった京王3000系は軌間1067mmの狭軌であったため、下回りの転用は問題なかったのですが、元の編成ではTc-M-M-M-Tcという5両編成で、電動制御車(モーター付き先頭車)が無く、しかも上毛電鉄では2両編成、つまり全て先頭車である必要があるため、結局はそのまま編成短縮での譲渡・転用は不可能でした。この為、中間車の先頭車化と半数の電装解除を行い、電装解除した際の捻出機器を半数の原形先頭車に搭載して電装するという大改造が行われました。この改造の跡が、特に種車が中間車だった編成には大きく残っており、中間電動車からモーター無し先頭車に改造したため、クハ720型の屋根にはかつてパンタグラフが取り付けられていた跡が残っている他、前面の構造が原形と微妙に異なっており、継ぎ目が少なく滑らかになっているのが特徴です。

一方、原形先頭車を電装した車両(実際にはMc+Tcの為、半数のみが電装、残りのTcは原形のまま転用)では、車体に対してはパンタグラフ搭載と床下機器の追加が改造の主体であったため、大きな変化は見られません。

全編成ともワンマンで運行され、キハ110系や701系と同じドアチャイムが使用されています。

なお、2両編成での運転のみで、4両編成などで営業運転されることは無いようです。

 

<デハ101号>

2003年3月の撮影会にて。隣は東武5050系。

 

現在はイベント用として1両のみ残っている旧型電車です。希少な「釣り掛け電車」として人気があります。

両運転台式で、片側は非貫通、もう片側は貫通型で以前はラッシュ時にトレーラーを連結していましたが、現在は営業運転で連結できるトレーラーは存在しません。また、運転台には「速度計」がありません。

貸切・イベント用とはなっていますが、臨時増発で運転される場合は一般開放となり、特に予約などをしなくても乗車できるチャンスがあります。

この他、上毛電鉄には電気機関車が無いため、バラスト貨車ホキ1型の牽引にも充当されます。

 

平成8年頃、元東武3050系の譲渡回送を牽引したデハ101号。

上の写真とは逆エンドの貫通型の前面です。

 

<過去の車両〜思い出のデハ300・350系>

元東武野田線3000系だった300(310)系

 

2000年まで上毛電鉄で使用されていた釣り掛け電車が300系と350系です。300系は昭和63年〜平成元年にかけて、東武野田線で廃車になった東武3000系を改造したもので8本在籍しました。なお、余談ですが、譲渡元の東武野田線では3000系の廃車開始後も釣り掛け電車(旧性能電車)が長く生き残り、定期運用では上毛電鉄の方が早く姿を消しましたが、野田線も2004年10月18日限りで最後の5070系が引退、こちらも新性能化を完了しています。元東武3000系は編成が2・4・6両の3タイプがありましたが、最小編成となるMc+Tcの2両編成が原形のままでも、中間車脱車でも組めたため、大規模な改造は行われず、ほぼオリジナルのまま、車掌用ドアスイッチ増設と塗装変更を行って使用されていました。

350系は平成7〜8年にかけて、東武鉄道の館林地区のローカル系統で使用されていた3050系を購入していたもので、300系の老朽代替として7本が使用されていました。こちらも元々2両編成を譲渡されたため、300系同様改造は最小限で使用されましたが、300系と異なり、広告電車も存在しました。

しかしながら、釣り掛け式の旧性能電車で冷房も無く、下回りも昭和初期のものもあったため、老朽化が進んでいた他、ワンマン運転にも対応していなかった為、上毛電鉄では短命に終わり、平成12年には300・350系とも全車廃車・解体処分されています。

 

 

永らくのご乗車ありがとうございました。

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